出雲大社への参拝や神事に関心を抱く方々にとって、
10月は特別な月とされています。
全国の神様が出雲に集まるとされ、「神在月(かみありづき)」として知られています。
しかしこの神在月には落とし穴があります。
出雲大社参拝の落とし穴、10月の罠
新暦と旧暦の違い
日本の暦は、新暦(太陽暦)と旧暦(太陰太陽暦)があります。
私達が日常生活で使っているのは、新暦です。
しかし出雲大社の神迎えは、旧暦に基づいて執り行われます。
新暦と旧暦は、おおよそ1ヶ月ズレています。
つまり、出雲大社を新暦の10月に訪れると、自分の意図したこととは違うことになります。
出雲における10月の意味
通常、10月は「神無月(かみなづき)」と言われています。
全国の神様が出雲に行かれるため、神様が地元を離れる時期とされています。
しかし、出雲では逆にこの時期を「神在月」と呼び、
神様が出雲にいらっしゃる月として重要視されています。
旧暦の10月は、新暦の11月
ここで注意が必要です。
「10月に全国の神々が出雲に集まる」
というのは、旧暦の10月のことを指します。
以下が、ここ5年の神迎祭、神在祭のスケジュールです。
神迎祭:旧暦10月10日
神在祭:旧暦10月11日~17日
2019年 | 2019年11月6日:神迎祭 2019年11月7日~13日:神在祭 |
2020年 | 2020年11月24日:神迎祭 2020年11月25日~12月1日:神在祭 |
2021年 | 2021年11月14日:神迎祭 2021年11月15日~21日:神在祭 |
2022年 | 2022年11月3日:神迎祭 2022年11月4日~10日:神在祭 |
2023年 | 2023年11月22日:神迎祭 2023年11月23日~29日:神在祭 |
このように旧暦の10月は新暦の11月にあたるため、
カレンダーを見て10月=神在月と思わずに、
実際の旧暦の10月にあたる時期に訪れるようにしましょう。
観光統計に現れる「神在月」の勘違い疑惑
先日、島根県の観光動態調査を読む機会がありました。
この統計から月別の出雲大社の観光客数を見て、
「神在月」が勘違いされているのではないか?と考えています。
秋の行楽シーズンですが、10月の観光客数が多いですね。
9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|
2019年 | 494,000人 | 544,000人 | 602,000人 | 332,000人 |
2020年 | 415,000人 | 573,000人 | 651,000人 | 329,000人 |
2021年 | 360,000人 | 520,000人 | 626,000人 | 391,000人 |
まとめ
出雲の「神在月」は、旧暦の10月を指します。
カレンダーを見て、10月=神在月と安直に考えずに、
11月の神迎神事、神在祭を目がけて、出雲を訪れることをおすすめします。
出雲旅行のお役立ち情報まとめ
島根県出雲市を訪れたときの情報をまとめています。
実際に訪れたときに得た雑学や失敗談、経験が基になっています。
出雲市を旅行される人の参考になると思います。
以上が、「観光統計にも現れる出雲大社参拝の落とし穴!10月の罠」です。
参考にしてみてください。
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