辺境ノンフィクション作家の高野秀行さんがご自身の言語学習の経験を
旅行の体験記と合わせて書かれているのが本書です。
言語学習のヒントとしてだけでなく、旅行記としても十分楽しめます。
著作はすべて、高野さんのモットーである
「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」
を体現していて、
旅行好きの自分も感心するしかないです。
個人的には、『イスラム飲酒紀行』がおすすめです。
ポイント①:話したいことがあれば語学はできるようになる
緊急性があれば語学はどんどん上達します。
よく聞く話で、海外駐在が決まった人は必死になって語学をやりますし、
海外で生活していると必要な単語や言い回しは否が応でも習得します。
自分に置き換えてもそうでした。
バンコクで生活していて、
英語でのコミュニケーションではらちが明かずに、
必死にタイ語を勉強して日常生活では困らないぐらいになりました。
そのときの
・ネイティブが話していることを真似る
・使いたい言い回しを同僚に聞く
などは本書の中で語られている語学上達術にあてはまります。
教科書で習う構文などは、あまり役に立たなかったなと思います。
ポイント②:決して自分より語学ができる人と一緒に旅行してはならない
海外旅行先で語学を向上させたいという目的がある人は、
一人旅をおすすめします。
本書にあるように、自分が語学ができる人と一緒に旅行してはいけません。
理由は、どうしてもその語学ができる人に頼ってしまうからです。
海外旅行をしているとトラブルや予期せぬアクシデントは往々にして起こります。
人間は楽な方に流れてしまう生き物です。
語学を向上させたいをいう意図がある人は、
退路を立って自分でなんとかするような環境を整えましょう。
そうすれば片言でもなんでも、一応なんとかなる語学力が身についてきます。
私の実体験ですが、
切羽詰まった状況で、「よくあんな表現できたな」と思うことが何度もあります。
そう考えると、私は海外旅行(特に一人旅)は自己投資の側面が強いと考えています。
ポイント③:向こうから話かけてくる人間は絶対に悪人
これは、19歳のときに初めての海外旅行でインドに行ったときに得た教訓のようです。
向こうからやってくるインド人に馴れ馴れしく話しかけられて、
散々騙されたようです。
こういう経験は海外旅行にハマっている人は必ず経験していると思います。
私も同じような教訓を持っていて、以前まとめました。
海外旅行、本当に話しかけてくるヤツにろくなヤツいません。
最後に、話は変わりますが、
読んだ本で立て続けに「日本のパスポートは闇市場で高く売れる」という記述を目にしました。
海外で何でパスポートを盗まれるのか?という疑問な人もいるかもしれませんが、
そういうことなんですよね。
海外には盗んだものを売って、生活している人がたくさんいます。
(日本にもいるでしょうが)
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