プロフィールに書いていますが、
2013年~2014年のほんの数ヶ月ですが、タイ・バンコクで生活していました。
初めての海外生活で一筋縄でいかなかったのですが、
振り返ると多くの学びがあった貴重な期間でした。
その中の学びの一つが、「現場に身をおくこと」の重要性です。
今回は、なぜ自分がそういう学びを得る至ったのかについて書いてみようと思います。
2013年タイ反政府デモ
まずは、私がタイで生活していた2013年に何が起きていたのかについて触れておきます。
これは、しっかりとWikipediaにまとめられています。
一部抜粋すると、
タイの反タクシン派野党民主党のステープ・トゥアクスパン元副首相が反タクシン派政権の樹立を狙って主導している大規模なデモ(一揆)であり、インラック・シナワトラ首相の辞任を要求している。政府を支持するタクシン派と反政府派の衝突により、今までに少なくとも30人が死亡した。
(Wikipediaより)
端的言うと、反政府デモが激化して、バンコクの市民生活が大きく制限されていました。
実際にこのデモにより、
・日本大使館から不要不急の外出自粛喚起
・日本人学校の臨時休校
・日本企業の訪タイ出張の自粛
などが起こり、現地生活は混乱している様子が少しはわかってもらえると思います。
このときに、興味本位で撮った動画が残っていました。
ここは、バンコク中心部のメイン通り・ラーマⅣ通りなのですが、
交通を遮断してデモ行進が連日起こっていた場所です。
一番困ったのは、日本から問い合わせ
新型コロナで外出制限を経験した今なら、
さぞ現地の生活は、大変だったろうと思う人がいるかもしれません。
しかし、現地スタッフからの情報や自分の肌感覚を使えば、
特に大きな問題はなかったというのが内実です。
つまり、現場は自分の五感を駆使して、できうる対応を続けていたのです。
それよりも困ったことがありました。
日本からの問い合わせです。
心配する声はありがたいのですが、
暴徒化やデモの映像を取り上げた日本のマスコミ報道を真に受けた人からは、
バンコクが非常に危ない場所だと感じたのか
・バンコクにいて大丈夫なの?
・日本に帰ってきた方がいいんじゃない?
・あまり外出とかしないほうがいいよ
とか、公私問わず連絡を受けていました。
仕事では、訪タイ出張の可否に関する問い合わせが多く、
(状況次第で止めになる程度の出張なら中止すればいいじゃん)と心に思いながら、
「現地生活、市内交通が不安定かつ空港封鎖等のリスクもあるので、緊急を要しなければ中止も検討したほうがよい」というザ・サラリーマン的な回答でいなし続ける日々でした。
このような問い合わせには、
マスコミの情報を拡大解釈したような的外れな情報や虚偽情報も多く、
それをいちいち説明するのに辟易としていました。
特に、興味本位で聞いてくる人とか本当に邪魔でしかなかったです。汗
現場(一次情報)の重要性を痛感
ここでの学びが、「現場に身をおくこと」の重要性です。
どんなにニュースや素晴らしい記事を数多く読んでも、
現場に一度身を置くことには到底及びません。
踊る大捜査線の青島刑事も言っていましたが、
“事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!”
というのは、本当に金言ですね。
自分もそうですが、スマホのニュースを見て、知った気になっていてはダメなんだと思います。
この機会を通して、
・実際に行ってみる
・実際にやってみる
・結局、外野の意見や情報というのは的外れなことが多い
・五感を駆使する
ということが自分の頭にインストールされました。
自戒も含めて、情報過多な時代でついつい頭でっかちになりがちです。
だけど、本当に重要な情報は、現場にあるんだと身を持って感じる経験でした。
自分が思っていた常識が、
いかに日本という小さな枠組みでしか捉えられていないかということがわかりますよ。
このあたりの話は、
スニーカーショップのatmos(アトモス)創業者である本明秀文さんの書籍に、
海外に買い付けに行きまくっていたときの話が出てきます。
参考になる視点が多かったです。
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